MUTIAN(ムティアン)と、その後の各治療薬の比較データ

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現在当院では、以前流通していたMUTIAN社の「MUTIAN」の同等薬である「CFN」を、FIP治療薬として使用しています。

CFN


「CFN」は、元々MUTIAN社に勤めていた方が独立した会社で製造している薬剤であり、製造方法、内容成分は、以前流通していた「MUTIAN」と同一のものと聞いております。
MUTIAN社からは、「MUTIAN」から「Xraphconn」にFIP治療薬が変わっています。

「CFN」による、FIP総治療症例は他施設のデータも合わせると400症例を越え、以前流通していた「MUTIAN」と同等の治療結果が確認されました。
「Xraphconn」に関しても、取り扱い病院から公表されたデータがあります。
また、「SPARK&AURA」という製品に関しても、再発率のデータが公表されています。
他にも様々な治療薬が出ている現在の状況ですが、まとまったデータが公表されているものは今のところありません。

実際初期治療の反応は、どれも大体効いてくれているようです。ただし、薬剤により、その後完治に至りにくかったり、完治したと思っても、再発する可能性が高いものがあります。
特に再発率に関しては、各薬剤で大きくばらつきが見られていることが最近になり判明してきたため、現時点で判明しているデータをそれぞれ比較検討致しました。

当院における、以前流通していた「MUTIAN」と、現在使用している「CFN」のデータ

「MUTIAN」
 改善率 88%(22/25)
 再発率 0%(0/22)

「CFN」
 改善率 95.4%(105/110)
 再発率 0.9%(1/105)

当院と同様に「MUTIAN」から「CFN」に薬剤を変更した、別施設におけるデータ

「MUTIAN」
 改善率 93%(402/422)
 再発率 0.05%(2/402)

「CFN」
 改善率 99%(321/324)
 再発率 0%(0/321)

公表されている、「Xraphconn」取り扱い病院のデータ

 改善率 82.2%(116/141)
 再発率 2.5%(3/116)

 改善率 89.9%(80/89)
 再発率 5%(4/80)

 改善率 80-90%
 再発率 5-10%

公表されている、「SPARK&AURA」のデータ

 再発率 ウェット8%、ドライ33%

FIP治療薬は情報が少なく、治療症例の積み重ねによりデータを蓄積していく必要があります。
特に、大規模なFIP治療を行っている施設のデータは、症例数が多く信頼性が高いデータと言えます。

上記データが示すように、「CFN」は、以前流通していた「MUTIAN」と同等の結果が得られました。
また、大規模なFIP治療施設では、「Xraphconn」を投与し改善が不十分だった症例に対し「CFN」を投与したところ、完治に至った症例が数例報告されています。

また、以前「MUTIAN」を使用していた時期よりも、「CFN」を使用していた時期の方が、当院でも他施設データでも、改善率が上がっています。内容成分が異なるとは考えておらず、これは、他施設のスタッフとも同意見でしたが、FIP治療経験を積み重ねる中で、より改善しやすい治療方法を模索し続けている結果だと考えています。

「CFN」と、比較的情報が多い「Xraphconn」の公表されているデータを、いくつかの項目に分けて比較しました。

CFN Xraphconn
改善率(完治率) 95%以上 80-90%
再発率 1%未満 5-10%
治療期間 84日
金額 公表されているデータを見る限り、同水準
副作用 ・一過性の肝障害(まれ)
・一過性の下痢(まれ)
・一過性の肝障害
・一過性の下痢
・ひげが抜ける
・耳が折れる
再発保証期間 治療終了後4ヵ月まで 治療終了後6ヵ月まで
保証の制限 全てのFIP症例に適用 一部のFIP症例には不適用

※データは、2022年3月現在の情報をまとめています。
 また、再発する場合、ほとんどが治療終了後1ヵ月以内と言われているため、
 保証期間が4ヵ月、という期間に関しては、十分と考えています。
 また、CFNの流通に関しましては、これまで不足が生じたことはありません。

FIP治療薬は様々なものが提案されている状況でありますが、致死性の高いFIPに対する治療として、当院としては、現時点ではCFNからの薬剤変更は考えておりません。
特に、再発はできるだけ起こしたくないと考えています。

「CFN」のPRのようなコラムになってしまったことは否定しません。ただ、上記のデータは事実です。

「MUTIAN」も「Xraphconn」も「CFN」も、取り扱う獣医師自身、どの程度の効果が得られるのか、最初にはわからなかったと思います。
元々治療成績が公表されていない以上、それぞれの動物病院での症例データを蓄積していくしかありません。
ただ、致死性の高いFIPに対し、より改善しやすい、より再発しにくい、より副作用の少ない薬剤を投与したい、という気持ちは飼い主様だけでなく、獣医師も同様だと思います。
ある程度情報が集まってきている現在、1つの薬剤に固執せず、より治療成績の良い薬剤に主流が変わっていくことは、自然だと思っていますし、そうあるべきだと思います。
今後、さらに成績の良い薬剤が流通していけば、また治療の主流は変わっていくと思います。

データは現時点(2022年3月)で公表されているもの、独自で集めたものを掲載していますが、評価に関しては、あくまで個人的見解とご理解下さい。
FIP治療を検討されている方々の、情報の助けになれば幸いです。